失った歯をどう補う?入れ歯、ブリッジ、インプラントの特徴と選び方

失った歯をどう補う?入れ歯、ブリッジ、インプラントの特徴と選び方

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目次

1. 入れ歯

概要

入れ歯は、歯が欠損している部分を補うための取り外し可能な装置です。部分入れ歯と総入れ歯に分かれており、部分入れ歯は残っている自然歯に金具などを利用して固定し、総入れ歯は全ての歯を失った場合に用いられます。

利点

  • 取り外しが可能: 入れ歯は取り外しができ、清掃が簡単に行えるため、口腔内の衛生を保ちやすいです。
  • 費用が比較的安い: 入れ歯は他の治療法と比較して費用が抑えられることが多いです。特に公的医療保険の対象となる場合、低コストで提供されることがあります。
  • 非侵襲的な治療: 歯や骨に手術を伴わないため、体への負担が少ない治療法です。

欠点

  • 装着感の違和感: 取り外し可能なため、食事や会話の際に違和感を覚えることが多く、慣れるまで時間がかかることがあります。
  • 安定性に欠ける: 部分入れ歯の場合、金具で固定されていても動くことがあり、総入れ歯の場合は吸着力で支えるため、安定性に欠けることがあります。
  • 定期的な調整が必要: 口腔内の変化(骨や歯茎の形状変化)に応じて、入れ歯の調整が必要になることが多く、長期間使用する場合、作り直しも必要になります。

2. ブリッジ

概要

ブリッジは、失った歯の両隣にある歯を支えとして、欠損部分を人工歯で橋渡しする治療法です。支えとなる歯にクラウン(かぶせ物)を装着し、その間に人工歯を固定します。

利点

  • 自然な見た目と感覚: ブリッジは固定されるため、見た目や装着感が自然であり、歯の欠損部分を効率的に補えます。また、発音や食事においても通常の歯とほとんど変わらない感覚を得られます。
  • 短期間での治療が可能: ブリッジは比較的短期間での治療が可能で、数週間で装着が完了します。
  • 安定性が高い: ブリッジは固定されているため、入れ歯に比べて安定性が高く、取り外しの手間もありません。

欠点

  • 健康な歯を削る必要がある: ブリッジを支えるために、両隣の健康な歯を削ってクラウンを被せる必要があります。これにより、健康な歯に負担がかかり、将来的に問題が発生する可能性があります。
  • 長期的には再治療が必要になることがある: ブリッジの下に隙間が生じたり、支えとなる歯が虫歯や歯周病にかかることで、ブリッジ全体の再治療が必要になることがあります。
  • 部分的な歯の欠損にのみ適用: ブリッジは、失った歯が部分的である場合に適用されるため、総入れ歯が必要な場合には使用できません。

3. インプラント

概要

インプラントは、歯を失った部分の顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。インプラントは天然歯に最も近い形で欠損部分を補うことができるため、近年では非常に人気が高まっています。

利点

  • 自然な見た目と機能性: インプラントは顎の骨に固定されるため、他の治療法と比べて見た目や機能が最も自然に近く、発音や食事においても本来の歯とほとんど変わりません。
  • 隣接する歯に負担をかけない: ブリッジと異なり、インプラントは両隣の歯を削る必要がなく、他の健康な歯に負担をかけることがありません。
  • 長期間の安定性: 適切にケアすれば、インプラントは長期間にわたって使用できるため、長期的なコストパフォーマンスが優れています。

欠点

  • 手術が必要: インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込む手術が必要であり、手術に伴う痛みやリスクが存在します。また、骨量が十分でない場合には、骨移植が必要になることもあります。
  • 費用が高額: 他の治療法に比べて初期投資が高く、保険が適用されない場合が多いため、自己負担が大きいです。
  • 時間がかかる場合がある: インプラントは手術から人工歯を装着するまでに数ヶ月かかることがあり、治療期間が長くなることがあります。

4. まとめ

失った歯を補う方法として、入れ歯、ブリッジ、インプラントの3つがあります。それぞれに特徴や利点、欠点がありますので、患者さんのニーズや口腔内の状態に応じて、最適な方法を選ぶことが重要です。治療を行う際は、必ず歯科医師に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。